IT業界で働くうえで、向いている特性とそうでない特性は当然あります。技術さえあれば誰でもやっていける、という単純な世界ではありません。向いている特性の1つとしてよく挙げられるのが「柔軟性」です。「対応力」と言い換えてもいいでしょう。
IT業界では、世界中の技術者がこぞって開発を行っているため、頻繁に技術の変革が起こります。去年まで価値のあったスキルが瞬く間に過去のものになるということも、IT業界では珍しいことではありません。
そのような世界で生き残っていくためには、古い技術に見切りをつけ、新しい技術を積極的に身に付けていかなければならないのです。そのような柔軟性が不可欠と言えます。
また、IT業界は環境の変化が激しい世界です。転職や独立に対してポジティブな風潮があり、人の動きが激しいということがその理由です。新しいパートナーと仕事をすることも多く、毎回違うメンバーでプロジェクトにとりかかることもあります。
そうなると、すぐに新しい環境に適応する柔軟性が無ければ、チームから取り残されてしまいます。「前の会社ではこうだったから」「今までのチームではこんなやり方はしなかった」というような過去に固執するような考えは、障害にしかならないのです。
また、IT業界はイレギュラーの多い世界です。システム障害やクライアントからの突然のリクエストなどの予想外の出来事にも即座に対応しなければなりません。ルーティンを崩してもストレスにならない柔軟性は、精神衛生を保つうえで重要になります。